耳よりハンター

知的障害者の「性教育」について  その3

話が古いのですが、昭和60年2月発行(大揚社)の精神薄弱者福祉講座Ⅱ「社会的自立をめざして」から「思春期の性につて」大井清吉を紹介します。

性教育とか、性指導というと、せまく考えられがちですが、いろいろな問題の解決には、「対人関係と性」の立場からアメリカの指導プログラムを紹介されています。

知的障害の青年たちを対象としたものです。その一部を紹介します。

1,状況にふさわしい身なり

作業所へいくとき、ダンスパーティーに行くとき、どんな服装で行ったらよいか…?

2,身なりをきちんと

ズボンのチャックをきちんとしめよう……パジャマでいていいところ……

3,人前でしてはいけないこと

ハナをほじる、貧乏ゆすりをする、抱き合う、シャツをまくってお腹を出す、ブラジャーのヒモを 直す、マスターベーションをする……。

4,身づくろいをするところ

歯をみがく、指のツメをきる、耳アカをとる……ところは、どこがよいでしょう?

5,からだの部分と名前

きちんと服を着た男性と女性の写真を見せる。どうして男の子は立ってオシッコをするのか。ペニスという名前……。

6,紹介の仕方、簡単なことのたずね方

紹介、友達を紹介する、すみませんが、私とおどってくれませんか、すみませんがいま何時ですか?

7,知らない人に誘われたら

知らない男性が近づいて手をとられたら「やめてください」

  知らない男性が近づいて電話暗号をたずねられたら「いえません」 

停留所でバスを待っていて、自動車に乗らないかと誘われたら「結構です」

8,知らない人にさそわれたら(続)

知らない人が近づいてきて、「お金をください」    無視する

知らない人が近づいてきて、「〇〇を買いませんか」  無視する

9,子どもと大人の違い

大人・・・自分が着る服を選ぶ、デートにいく、働いてお金を得る

10,思春期のからだの変化

11,友人への思いやり

知的障害者が、「グループホーム」など地域で生活すると、上のような「対人関係」上での課題がでてきます。性の課題もですが、人間としてのマナーとして身についているか見直しましょう。

これらは、子ども時から繰り返し、根気よく指導がなされる必要があります。

また、学校・家庭・施設が情報を共有し、一貫した方針で対応されれば効果が上がるとことでしょう。

文責:N

2024年2月9日

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