耳よりハンター

学習レディネス技能

 ※レディネスとは「学習するための心身の準備状態」のこと

 子どもは日々成長・発達していきす。誕生すればまず自分の体の運動機能を,視覚等の感覚を発達させることから始まります。

 遊びを生活の中心にした幼児期を過ごし、6年後小学校の学習に必要な「学習レディネス技能」を身につけ児童として小学校生活が始まります。

 そこで小学校の学習に必要な「学習レディネス技能」とは、何でしょうか。

 学習を進めていくことを支える技能はどのようなもがあるのでしょうか。

 PREB翻案版は、学習レディネス技能として、運動技能と知覚技能に分け紹介しています。

運動技能には

粗大運動、巧緻運動、目と手の協応、身体の知覚、個体内部での位置知覚、外部世界での位置知覚をあげています。

知覚技能には、

形と色の知覚、触覚弁別、聴覚弁別、空間関係の知覚、図-地の弁別、連続性の知覚、全体-部分関係の知覚をあげています。

それら各項目を簡単に説明しましょう。

①粗大運動:大きな筋肉や関節の使用に関係した体のはたらきのことです。

      スキップができるのは、4歳から5歳ぐらいです。個人差があります。

②巧緻運動:主として手首や指の小さな筋肉や関節の使用した体の働きです。

なぐり描きから〇らしい形が描けるには、手首筋肉の調整が必要です。

③目と手の協応:目的を持った活動において目と手を一緒に使う能力です。

   ぬり絵(絵の中に納まるように色を塗る)とか切り絵(紙に描いた〇をはさみで切り抜く)作業

④身体の知覚:自分自身の体やそれを構成している各部分を知覚する能力です。

  はしごくぐりが巧くできますか。背中が当たらないよう自然と体を調整できますか。

⑤個体内部での位置知覚:自分自身の体内の真中や左-右や上-下や前-後などを知覚したり、体内の左側での動きと

            右側での動きを区別する能力です。

⑥外部世界での位置知覚:個体外部での左-右、上-下、前-後、遠-近、接-離、隣-間などを知覚する能力です。

⑦形と色の知覚:形の区別したり、色合いに関する情報を解釈する能力です。

        大きさや色や位置の違いにもかかわらず、形という特徴は変わらないう恒常性の知覚

⑧触覚弁別:触覚を通して形や輪郭や粗滑や硬軟などについて感覚情報を解釈する能力です。

⑨聴覚弁別:いわゆる発音された音節を知覚する能力です。

⑩空間関係の知覚:物にぶつからずに空間を通りぬけたり、中身をこぼさずコップを口に持って行ったり、

         音が左--右や遠-近などいずれの方向から発出されているか知る能力です。

⑪図と地の弁別:背景の中から与えられた刺激に注意を集中する能力です。

⑫連続性の知覚:要素の順序を意味のある系列として理解する能力のことです。

⑬全体-部分関係の知覚:各部分を意味のある全体に統合したり。全体を各部分に分離する能力です。

            学習活動に重要な役割をはたします。  

文部省告示の幼稚園教育要領(平成10年12月改訂版)でも心身の健康に関する領域

「健康」で、 ・いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。と示しています。

「環境」では、 ・生活の中で、様々な物に触れ、その性質や仕組みに興味や関心をもつ。と示しています。  

遊びを中心とする生活の中で、これらの能力を伸ばし、学校生活につなげるのです。

当然個人差があり、能力の偏りも生じます。

                                        文責:N

                

2023年8月29日

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