耳よりハンター

自立活動ってなに?

 特別支援学校の教育課程には、小・中学校の教育課程と違って「自立活動」という時間があります。そこで何を勉強しているのでしょう。

 知的障害児の教育課程は、「各教科」(国語・算数・音楽・図画工作・体育等)、「道徳」、「特別活動」「総合的な学習」に加えて「自立活動」があります。

「自立活動」の目標は、自立を目指し、障害に基づく種々の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養い、もって心身の調和的発達基盤を培う。です。

(盲学校、聾学校及び養護学校 小・中学部学習指導要領 平成11年3月告示より)

それ以前は、「養護・訓練」でした。それが障害の重度化・多様化に伴い、また一人一人の教育的ニーズに適切な教育的支援を行うために改訂になったのです。  

その内容は、1健康の保持 2心理的な安定 3環境の把握 4身体の動き 5コミュニケーション の5領域からなっています。

例えば、身体の動き は、次の5項目からなっています。

(1)姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。

(2)姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。

(3)日常生活に必要な基本動作に関すること。

(4)身体の移動能力に関すること。

(5)作業の円滑な遂行に関すること。

さて、授業は各個人の実態をもとに取組む課題を設定し、同じような課題を有する児童・生徒でグループを編成し、「運動グループ」「ことばグループ」などで授業を進めていきます。

長期的及び短期的な指導のねらいに基づき、必要な指導を段階的に取り上げることと、学習指導要領は内容の取り扱いで述べています。

そこで、目標設定に役立つ発達の段階的な指導カルテがあれば有効です。

赤穂特別支援学校では保護者にも分かりやすい「指導カルテ」(平成24年度版)をまとめている。横軸に暦年齢をとり、身体機能の粗大運動の「スキップをする」は4~5歳時の課題としています。保護者は次の成長・発達の段階が分かり見通しが持ちやすくなります。

「指導カルテ」には、9領域「身体きのう」「身辺自立」「家庭生活」「言語」「経済生活」「数量」「作業(仕事)」「造形」「音楽」を設けている。

カルテは小学部入学時から高等部卒業時まで担任が記入する形式になってます。

特別支援学校の授業では、保護者には次は何を学習するのかわかり難い面があるので参考になるでしょう。

また、成長・発達の軌跡も把握しやすいものになります。

                                      文責:N

2022年10月18日

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